私は、いまはお客様側の立場でコンサルティングをやっているが、自分のキャリアの半分は開発ベンダ側でシステム開発やその管理職をやっている。要は、両方の立場をよく知っている。
システムを企画したり要件を考えることは、とても重要で難易度の高い工程ではあるが、一方で、それを構築したり運用したりすることがどれほど大変でストレスのかかる仕事なのかを私は良く知っている。
開発プロジェクトが上手くいかなくなると、発注者側にいるお客様やコンサルタントは、開発ベンダを叱責することがあるが、私に言わせれば、開発ベンダにだけ責があることは少なく、意外と発注側にも責が残っていることも多い。
要するに、声を大にして言いたいのは、開発ベンダは大変なのだ。
私は、お客様の次の一歩に寄り添う泥臭いコンサルティングしかやらない(≒出来ない)。そのためには、その時点で考えられる精一杯の実現性を見極めるべきで、そこには開発ベンダを出来る限り絡めることが重要となってくる。
コンサルタントが、どんなに立派な企画や計画を立案しても、コンサルタントは自分でシステムを作ることはない。そのシステムをお客様と一緒になって、汗をかきながら作ってくれるのは、開発ベンダだけなのだ。
ここまで書くと、私は開発ベンダに甘いコンサルタントなのではないかと思われるかもしれないが、むしろ逆で、厳しい方だと思う。
ただ、開発ベンダの立場をしっかりと理解し、敬意を表して、その力を最大限に引き出すように心掛けている(具体的にどのように引き出すかはさすがに企業秘密なのであえてここには記載しませんw)。これは、間違いなくコンサルタントに問われる能力だ。
コメントを残す