地元の人なら目にしすぎてもはや日常の風景となっているともいえる溝の口駅での光景。
それが駅構内の大きなガラス窓に向かってダンスを踊っている様子。
日常に溶け込んでしまって特に疑問も持たないくらいになっているかと思いますが、実はブレイキンと呼ばれるダンスの聖地とされています。
聖地として取り上げられるほど根強い人気がある溝の口駅ですが、最近再度注目される出来事がありました。
それがパリオリンピックで今年からオリンピック公式種目となり注目を集めた、ブレイキンのメダリストや入賞した選手が溝の口でも練習していたということ。
今回はそんな最近注目されているブレイキン、そして聖地としてダンサーのコミュニティーの場となっている溝の口駅の改札前スペースについてまとめていきます。
溝の口駅はブレイキンの聖地として有名
JR溝の口駅には改札を出てすぐの場所に大きく開けたスペースがあり、そこには大きなガラス窓が設置されています。
このガラス窓が夜になると大きな鏡のようになるので、個人の練習から団体の練習まで、幅広く対応可能です。
そのため、夜になるとダンサーが練習をするために集まり、コミュニティーのような場として活用されるうちに人気の練習場、ひいては聖地と呼ばれるまでに至ったのでしょう。
これらの経緯から、地元民にとっては当たり前の光景になりすぎていましたが実はブレイキンの聖地として有名であり、「溝の口 ブレイキン」などで検索をしてみると「聖地」という言葉がいたるところで出てきます。
とある記事を調べてみると、東京五輪でキャンプ視察に訪れた英国の担当者も行きたい場所として「ミゾノクチ」を挙げたそうです。
世界規模で有名となっている場所であるといえます。
オリンピック選手も聖地で練習
最近再度注目を集めたきっかけでもあるパリオリンピック。
今回大会に出場したオリンピック選手である湯浅亜実選手と半井重幸選手は本格的に踊るため、埼玉県と大阪府からそれぞれ川崎に移り住むほど。
世界で活躍する選手も溝の口の聖地で技を磨いたそうです。
武蔵新城にはプロダンス大会優勝チームのホーム
少し話は外れてしまいますが、溝の口から1つ隣の駅である武蔵新城にはプロダンスチーム「KADOKAWA DREAM」のホームがあります。
このチームはD.LEAGUE (Dリーグ)という日本発世界初のプロダンスリーグで優勝をしました。
ダンスの実力についてはYouTubeでパフォーマンスを見られます。
特に意識しないと見落としてしまいそうになりますが、実は溝の口周辺は世界レベルのダンスの実力を持った人が集まっている場所だったようです。
川崎は行政がサポートしている
他の駅でブレイキンの練習をした場合、スペース的な問題や行政との連携によっては問題となるかもしれません。
しかし、溝の口駅では今のところダンサーとの共生を目指し、行政的にも公認の練習場となっているようです。
溝の口駅ではないですが、川崎市では多摩川河川敷登戸地区コンクリート広場、京急川崎駅前にはカワサキ文化会館があるなど、学校や仕事の帰りに練習ができる施設を整備しています。
ブレイキンだけではなく、ダブルダッチやスケートボード、BMXなどのストリート系の活動を支援しています。
行政の発信としてkawasaki_street_cultureというXの公式アカウントもありました。
100周年記念事業で木質化
喜ばしいことでもあり、懸念でもあるのですが、ダンサーのコミュニティーの場である溝の口駅に変化がありました。
それが2024年3月に川崎市制100周年を記念した、駅構内の木質化です。
木質化によって大きなガラス窓に木材の格子が設置され、ガラスが見える範囲が狭まってしまいました。
一般利用者としては景観が木材によって温かみを増したな、くらいの感想ですが、ダンサーとしては見える面積が減ってしまったことによるデメリットは計り知れないと思います。
見える面積が減ってしまい、踊れるスペースとしては3分の2程度になってしまったのではないでしょうか。
個人が踊る分には問題ないスペースかもしれませんが、団体で数人が並んで踊るにはスペースが変わってしまったので、ダンサー目線の使い勝手はかなり悪くなったのではないかと感じました。
まとめ
ブレイキンにとって歴史と実績がある溝の口駅改札前のスペース。
木質化などの変化はあるものの、街とダンス文化の共存が期待されます。
この記事は社長の息子(長男)が作成しました!