二度目のミスが致命傷

 ある金融機関の営業担当が変わり、若くイキの良い方が担当となった。早速、私に提案をしたい、と言って面談をしたのだが、まあ過去の経緯を全く引き継がれておらず、「いま」だけを見た調子の良い提案をしてきた。

 私は、さすがに不満を示しその提案は受け入れなかった。すぐに周りに確認して、自身の過ちを正してくれれば何も問題がなかったと思うが、この担当はそれをやらなかった。私はモヤモヤしたままの状態となってしまい、こうなると、この担当のやることなすことに否定的に見るようになってしまった。もはや元に戻るのはかなり難しい。

 築いた信頼を無くすのは一瞬、とよく言う。ただ、一発でアウトになるのではなく、複数のミスが重なって一瞬で壊れるものだなと感じる。「二度目のミスは致命傷」とはまさにこのことだ。これは我が身もしかり。悪気はなくてもこのような掛け違いはいつでも起こるのだ。我が社の社是にある「謙虚」「感謝」の気持ちを常に持つことで、なんとかこのリスクを回避したい。