20230909コンサルタントに求められる能力⑨:ロジカルシンキング力

 コンサルタントには、専門知識を提供することで対価を得るタイプもいるが、多くは現状の問題を整理し、課題を把握して、解決策を検討する、というベーシックな活動をしているはずだ。その際、問題分析→課題設定→解決策立案が論理的に組み立てられている必要がある。これこそロジカルシンキング能力だ。

 なんとなく、解決策が先に頭に浮かんでいて、問題分析や課題設定をないがしろにすることがあるが、後から「これは何でやってるのだっけ」と振り返ったときに必ず苦労する(解決策が予定通りにいかない時にこの振り返りがなされるのでけっこう大変)。
 ロジカルシンキング力は、必ずしもコンサルタントの能力に限ったものではなく、マネジメントであったり、調査研究であったり、いろいろなところで必要となってくる。分析手法もかなり充実していて、私は例えば以下のようなツールを使って論理を整理する。

・ロジックツリー:ツリーの上位にテーマを置き、その要素となる事柄や事実をツリー状に配置し、問題や課題を階層に分けて分析していく方法
・MECE(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive):論理的思考の基本となる概念で「漏れなく、重複なく」という考え方に基づく分析手法
・KJ法:ブレインストーミングなどで得た情報をカードに書き、同じ系統のカードをグループ化して、系統ごとに分類された情報を整理、分析し、まとめていく方法

 これらの分析ツールは、論理の積み上げ(=ボトムアップ)をする時にだけ使うのではなく、立案したい解決策が論理的であるかを確認する(トップダウン)時にも使える。要は、センスの良い解決策をさっさと考えて、そこに落とし込むためのストーリーが正しいことを、分析ツールを使って説明出来る能力も、ロジカルシンキング能力に含まれていることを忘れてはならない。

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