システムコンサルティングをやっていると、どうしてもロジカルシンキングというスキルがついて回る。また、そこにMESEのように「漏れなく重複なく」という考えを含めていくと、とかく難しくなることが多い。
解決策はこれしかないじゃない、って直感的になんとなく思いついても、そこにMESEやロジカルシンキングを加えると、やたらと結論が遠くいってしまう。まさに職業病だ。
私はそんな時、自分の頭の容量が極めて少ないこともあり、制約や条件をひとつでも減らして、出来るだけシンプルに考えるようにしている(複雑のママだと考えられない、とも言う)。それには以下のようなコツがある。
・いままでの常識や慣習にとらわれ過ぎていないか?
→フラットな目線で考えると、違った風景が見えてきて、不要な制約が見つかることもある
・誰のための解決策なのかがズレてきていないか?
→解決策はお客様やその先のお客様のために考えるもので、特定の権力者の顔色はあまり考えない
・ロジカルシンキングに拘り過ぎていないか?
→ロジカルシンキングを放棄するわけにはいかないが、概ね選択できる解決策が見えているなら完成度を柔軟に緩める
・全方位または長期間で考え過ぎていないか?
→先のことはわからないことが多いので、考えるだけ考えるが一方で考え過ぎないことも大事
ただし、たとえ制約をシンプルにして、なんとか納得のある解決策を出しても、それを実行するとなると、それなりにハレーションは起こるものだ。万人が受け入れる解決策があるならとっくにやっているので、この段階でそんな夢のような一手が残っているわけがない。
まさに、言うは易し行うは難し、である。ここからは、お客様が覚悟を決めて推進しないといけない局面だ。コンサルタントは、提案した解決策がトータルで上手く進むよう、見守るというか後方支援しかできない。
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