DX認定制度とは

 皆様は「DX認定」という制度があることをご存知だろうか?この制度は、2020年5月に施行された「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」に基づく認定制度で、 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が認定審査を行い、最終的に経済産業省が認定を決定をする。
 認定されるためには、DX推進の準備が整っている、“DX-Ready”状態となっている必要があり、既に900社以上が認定を受けている。

 そもそも“DX-Ready”状態とはどんなものか。端的にいうと、現時点ではまだDXが実現されていないが、これから推進するぞ、という準備ができいる状態にあることを指している。
 じゃあ「我が社も明日からDXを推進するぞ」と思い立っただけで認定をもらえるか、と言うとそこまでハードルの低いものではなく、デジタルガバナンスコードに準拠した準備が出来て“DX-Ready”状態と言える。

 また新しい用語が出てきて恐縮だが、デジタルガバナンスコードとは、経済産業省が提唱しているもので、「デジタル技術を使った経営をするために、ビジョンや戦略を策定して公表すること等を経営者に求めた行動指針」のようなものだ。

 ではDX認定を受けるとどのようなメリットがあるのか。以下のように大きく4つあり、それぞれ意味のあるものとなっている。
①DX推進における自社の課題が整理される
②DX認定のロゴマークを利用出来て、自社は DX が進んでいることを広くアピールできる
③税制による支援措置が受けられる
→諸条件が揃えばDX 化のための投資について、5% または 3% の税額控除、もしくは 30% の特別償却を受けられる
④中小企業は融資などの支援が受けられる
→設備投資などに必要な資金について、日本政策金融公庫から基準利率よりも低い利率で融資を受けることが可能になる

 これからDXを進めようという企業はもちろん、既にDXを進めているがその状況を把握するためにも、DX認定制度を活用されてみては如何か。

関連リンク
DX認定制度(情報処理の促進に関する法律第三十一条に基づく認定制度) (METI/経済産業省)