次世代のスマホは何か、という話題が出ると必ず候補に上がるARグラス。
まだ一人一台端末になるほどは普及していませんが、それでも個人使用や企業での導入などは年々増えてきています。
今回は企業への導入事例などを中心に、2026年現在ARグラスはどのような活用をされているのかをまとめました。
ARとARグラス
まずは前提となる知識について整理します。
重要な言葉としてARとARグラスがあります。
- AR:スマホやレンズ越しに、現実の風景へデジタル情報を重ねて表示する技術
- ARグラス:メガネ型のウェアラブル端末でレンズを通してデジタル情報(映像、テキスト、3Dデータ)を重ねて表示できる
ARをわかりやすく端的に説明するなら、スマホアプリではお馴染みのポケモンGOです。

現実世界にポケモンが現れ、現実の情報が拡張したような世界を楽しめます。
このような現実に情報を付与するような世界が見られる技術をARと呼びます。
一方でARグラスはそんな体験をサポートするためのメガネ型のデバイスです。
装着するだけで目の前に映像が映ります。

とはいえ、現在のARグラスのほとんどは見ることに特化したデバイスとなっており、実態としては小型モバイルモニターという方が適切。

スマホやPCと接続し、その映像をシンプルに映すだけに留まります。
最近はカメラ付きのARグラスやアプリやソフトの開発が進み、装着してポケモンGOのようなコンテンツを楽しめたり、仕事で活かせるような実用的なアプリを使えたりしてきています。
導入事例
ここからは実際にARグラスがどのような領域で現在活用されているかの事例を紹介していきます。
エンタメ
ARグラス自体が現在はスマホやPCなどの映像を見ることに特化していることや、Switchなどのゲームと接続して使うことを推奨しているデバイスなので、総じてエンタメ領域とは親和性が高いと言えます。
エンタメ領域の定番の実例は、見えている風景にキャラクターが登場するといった仕様。
現在ARグラスでは株式会社Gugenkaより「初音ミク 夜空プログラム 2025」というイベントの開催実績があり、イベント当日は実際の花火に合わせて視界にキャラクターが浮かぶといった体験を楽しめます。
直近だと現在虎ノ門で開催中のイベント「攻殻機動隊展 Ghost and the Shell」では、原画展示とあわせて、ARやAI技術を活用した体験型コンテンツが展開され、作品が描いてきた「電脳化」や「ネットワーク社会」の思想を、来場者自身の体験として感じることができるとのことです。
技術の進歩によって明らかに体験の質が向上していくので、エンタメ領域とのコラボは今後もわかりやすく発展していくところであると感じています。
製造業
エンタメだけではなく「仕事」に焦点を当てた使い方も進んでいます。
特に製造業との相性は良いとされ、現場作業や器具備品の効率化に期待が大きくなっている状況。
例えば、NTTコノキューデバイスが発売するMiRZAというARグラスでは、製造現場のDXと働き方改革を推進中です。

このARグラスでは物品の配置場所を提示し、かけるだけでどこに何があるのかを知ることがきます。
実際に取り入れられている企業として、三菱重工業株式会社が航空機胴体パネルの組立て作業における効率化と品質向上の実現のためにMRグラスの導入、トヨタ自動車でAR技術を活用した自動車整備作業効率化システム「HoloLens 2」を導入の実績を確認できました。

視界に情報を付与するというところで、手元のマニュアルを読む必要がなく、直感的な作業を実現できるというところで、業務の効率化が進む現場は多くあると思います。
福祉
福祉領域との関連性としては、以前から映画館に自分だけが見える字幕を表示できるHELLO!MOVIEというサービスがあります。
聴覚障害がある方の場合、字幕付きの上映回や上映場所を探すのが非常に困難なため、自由にいつでも映画を見られるという、バリアフリーな社会の実現したアプリです。
最近では字幕機能といった領域だけではなく、介護現場でケアスタッフが利用者ごとの情報をハンズフリーで確認できるといった技術が搭載されたARグラスの開発が進んでいます。

現段階では試験的な取り組みが中心とのことですが、国際福祉機器展にも展示されていたので、実用に向けて着実な取り組みが伺えます。
教育
VRデバイスでは鉄板のコンテンツとして教育コンテンツがあります。
防災訓練や農業体験など、実地に行かなくてもVRデバイスを利用したリアルな体験によって教育的な指導を代替するといったもの。
これがARグラスにも徐々に普及し始めています。
以前参加したTGS2026やXRKaigiでもARグラスと防災を取り上げている企業が数社ですがいました。
現在はVRヘッドセットを活用したコンテンツが多いですが、手軽さを考えるとARグラスの方がイベント開催や普及にはハードルが低いかもしれません。
また、手軽さというところを活かし、美容技術に活用している方もいます。
映像を見ながらカットやシャンプーの練習ができるというところで、1人称視点で何度も正確に自分が作業をしているような感覚で技術の習得をサポートできます。
これまでとは違う体験のリアルさによって、より効率的な技術の獲得ができるかもしれません。
行政とのつながり
企業単位で試験的な取り組みをしているだけではなく、行政との繋がりもあります。
東京都では「キングサーモンプロジェクト」というスタートアップと都政課題のマッチング、都内行政の現場を活用した先行導入プロジェクトと販路拡大のための戦略立案等の支援を行っていて、この事業にARグラスが採択されています。

Cellid 株式会社が実際に提携し、「メガネ型“ARグラス”によるコンピューティングサポートを使用し、ベテラン職員等が遠隔から指示等を行い、監理業務を実施」とのこと。

これは実際の実機を見たのですが、目の前に文字情報やシンプルなアプリが数種類表示されて使えるといった製品。
色鮮やかな映像が見えるというタイプではないですが、想定した動作において、文字の表示や挙動を行うというところで生産コストや安定した挙動というところで強みがあります。
京セラも出資をしているARグラス事業とのことで、大手企業、そして行政もつながる規模感のジャンルとして育ってきているようです。
まとめ
技術革新のゲームチェンジャーになる可能性があるARグラスにはさまざまな可能性が秘められています。
日々進化しているジャンルなので、これからの動向も目が離せません。









この記事は社長の息子(長男)が執筆してます!