コンサルティングプロジェクトと開発プロジェクトにおけるマネジメントの違い

最近、コンサルティングプロジェクト(以下、コンサルPJ)とシステム開発プロジェクト(以下、開発PJ)におけるマネジメントの違いについて議論する機会があった。

本コラムでいうコンサルPJとは、システム開発に付随するコンサルティング業務を指し、具体的にはシステム化企画、要件定義、工程管理、近年では実証事業(PoC)などを対象としている。
公共分野においては、従来、コンサルPJと開発PJを意図的に分離し、異なるベンダーに委託する「施工分離」が一般的であった。しかし近年では、施工分離を行わず、企画から開発・導入までを一気通貫で単一ベンダーに委ねるケースが増加している。

私は、元々金融系シンクタンクに在籍していて、キャリア初期には大規模な公共系システムの開発に従事していた。主に保守開発ではあったものの、いわゆる開発PJのマネジメントを経験している。その後、システムコンサルティングに携わり、システム化企画から工程管理に至るまで、コンサルPJのマネジメントを一通り経験した。すなわち、コンサルPJと開発PJの双方のマネジメントをしてきた経験を持つ。

では、コンサルPJと開発PJのマネジメントには、本質的な違いがあるのだろうか。結論から言えば、答えは「Yes」である。
両者はいずれもプロジェクトである以上、共通点も少なくないが、マネジメントの本質には明確な違いが存在する。

例えば、プロジェクトマネジメントの本質が異なる。コンサルPJでは、プロジェクト開始時点において「何をどこまで実施するのか」が明確でないケースが多く、対象範囲や検討の深さを適切に調整していくこと自体がマネジメントの中核となる。一方、開発PJでは、確定した仕様に基づき、QCD(品質・コスト・納期)を遵守することがマネジメントの基本となる。

現在、当社では、複数の有識者の知見を借りながら、コンサルPJと開発PJにおけるマネジメントの違いを体系的に整理している。これは、これまで開発PJを主にマネジメントしてきた人材が、その上流工程であるコンサルPJのマネジメントをするようになった際に、活用できる実践的なノウハウとして提供することを目的としている。
完成まではもう少しだけ時間を要するが、ぜひ期待してお待ちいただきたい。