20230514コンサルタントに求められる能力④コンサルティングというプロジェクトの管理

 あなたの強みのある領域はどこ?と聞かれたら、真っ先に「公共系のコンサルティングプロジェクトのマネジメント」と答えるだろう。プロジェクトマネジメントと言っても、「公共系」でかつ「コンサルティング」というのがミソだ。

 「公共系」には特有の考え方や商慣習がある。例えば、自社の利益だけを追求していればいいわけではないし、調達方法やお客様の行動様式も民間とは違うところがある。マネジメントをするには絶対にここでも経験が必要だ。
「コンサルティングプロジェクト」は、開発プロジェクトとはいろいろなところで違うことも多い。広義には、お客様側に立つことになるし、成果物は「システム」ではなく計画書や報告書となる。

 この領域で業務を遂行するためにはいくつかのコツがある。
例えば、当初計画を立ててコンサルティングを実施していても、検討が進むにつれて、ゴールが変わっていく時の対応だ。この場合、動いていったゴールを元に戻すのがいいのか、ゴール自体を動かすのがいいのか、は考えどころで是々非々の判断となる。いずれにせよ、このコントロールをこちら側に置いておくことが重要になってくる。他にもたくさんあるがそれはまたの機会に紹介したい。

 実はこの領域に強みがあるという人は意外と少ない。世の中のシステム開発業務全体の工数でいえば、ほんの数%にも満たない業務量だと思うが、その分ブルーオーシャンでもある。なので、この領域の業務の依頼が来た時はお客様の熱量は高いことが多く、相応の仕事をすれば継続率も高い。私はそういう意味ではこの領域を見つけ、多くの経験を積ませてもらったことができて本当についていたなと思っている。