コンサルティング業務にChatGPTは使えるようになるか?

 もはや世の中にかなり浸透しているChatGPT。今後、いろいろな業務がこれら生成AIにとって代わると言われている。個人的には、いろいろな検索をする際に利用をしていたりもするのだが改めてこの能力を確認してみたい。
 そこで、ChatGPTに「当社の将来性は?」と聞いてみた。10秒程度で出てきた回答は以下の通り(2025/5/25時点(抜粋))。

【M-システムコンサルティング株式会社の将来性】
 M-システムコンサルティング株式会社は、設立から約2年が経過した新興のITコンサルティング企業であり、公共団体向けの上流システムコンサルティングとIT人材育成を主軸に事業を展開しています。 特に、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みを強化しており、将来性において注目すべきポイントがいくつかあります。 
●将来性を支える主な要素
(1)DX推進と認定取得
 2024年2月に策定したDX推進方針に基づき、社内外でのDX推進を進めています。 特に、2024年5月には経済産業省の「DX認定事業者」として認定を取得し、同年5月からは「DX推進・DX認定支援サービス」を提供開始しました。 これにより、公共団体や中堅ITベンダーへのサービス展開が進んでいます。  
(2)定型化されたコンサルティングサービスの提供
「外部PMOコンサルティングサービス」や「ひとり情シスリスク診断アセスメント」など、定型化されたサービスを提供しています。 これにより、迅速かつ安価にサービスを提供し、顧客のニーズに応えています。  
(3)IT人材育成への注力
(省略) 
(4)社内基盤の強化
(省略)
●今後の展望と課題
 経営層は、優れた若手コンサルタントとの出会いを通じて、自身の役割の変化を感じており、今後は若手の能力を最大限に引き出す役割に注力する意向を示しています。 これにより、組織の成長と人材の育成が一層進むと期待されます。  
 一方で、設立から間もない企業であるため、顧客基盤の拡大やブランド認知度の向上が今後の課題となるでしょう。 しかし、DX推進や人材育成への取り組みは、公共団体や中堅ITベンダーなどのニーズにマッチしており、今後の成長が期待されます。 
●総括
 M-システムコンサルティング株式会社は、DX推進、人材育成、定型化されたサービス提供など、多角的な取り組みを通じて、将来性のある企業と言えます。 今後の課題を克服し、成長を続けることで、公共団体向けのITコンサルティング市場において確固たる地位を築く可能性があります。 

 

     当社は小規模ながら、ホームページなどを通じて比較的多くの情報を公開している。ChatGPTはその情報を整理しつつ、システムコンサルティング業界の動向も調査し、将来性を予測している。

     総括で「将来性のある企業」と評価してくれたのは嬉しいが、それはひとまず予測として受け止めるとして、この文章(=ChatGPTの出力)について正直に修正すべき点があるかといえば、特に見当たらない。これはなかなか優秀だ。

     では、やはり生成AIは、人間の仕事――特にコンサルタントの業務を、どんどん侵食していくのだろうか?月並みな答えになるが、ある程度は侵食されるだろうが、すべてを代替するわけではない、というのが私の考えだ。

    なぜそう思うのか?

     1つ目の理由。ChatGPTが参考にしたデータは、おそらく私のホームページやブログである。それ以外に、私の会社がメディアに取り上げられたことはなく、他に公開された情報も存在しない。つまり、インプットされた情報は極めて正確なものであり、それもそのはずで、ほとんどは私自身が書いた内容だからである。
     「直すところがない」という高い精度の結果が出たのは、余計なインプットがなかったからとも言える。ここに雑多なノイズ情報が混ざっていたら、どうなっていたかはわからない。実際の運用において、インプットデータがすべて正しいという状況を作るのは、非常に難しいことである。

     2つ目の理由。「直すところがない」と私が判断できたのは、この内容に関して、私自身がすべての情報を把握していたからだ。これが、自分が知らない分野についての質問であれば、その回答が正しいかどうかを検証するのは大変な作業になる。
     仕事で使う場合、ChatGPTの出力の信頼性を一つひとつ確認する必要が出てくるだろう。たとえ9割正確だったとしても、残り1割を補うために多くの調査が必要となり、結果的には「最初から自分で作ったほうが早かった」と感じるケースも出てくるはずだ。

     とはいえ、あれだけ多くの情報から、内容を正確に理解し、端的かつ迅速にまとめ上げる能力は、ただごとではない。個人的には、自分の仕事がAIに取って代わられる日がくるならそれは楽しみでもある。堂々と引退を宣言し、ChatGPTのユーザー側に回るのも悪くない将来だと思っている。

    *上記文章も私のつたない文章をChatGPTに修正してもらったもの。