20230415コンサルタントに求められる能力③既存ベンダと対峙するときのコツ

 コンサルティング業務をしていると、現行システムを保守している既存ベンダと対峙することがよくある。
 「コンサルタントが入る」ということは、現行システムになんらかの課題があり、「このままでいいのか」とお客様が疑問を持っているケースが多い。そのような状況でコンサルタントとして既存ベンダに会うときは、既存ベンダ側もとても構えてくる(当たり前の感情です)。いきなり殴り合うようなことはないが、極めてコンサバな対応で、聞いたこと以上に情報は出てこない。

 こういうとき、私はどうしているか?気を付けていることは2つある。
 ひとつは、素直に現行システムへの興味を持って接することだ。私も元は同じような立場で仕事をしていたことを伝え、まずは現行システムの内容を教えもらったり、保守する上で大変なことを聞いたり、現行システムへの愛情を既存ベンダの言葉で語ってもらうようにしている。

 もうひとつは、既存ベンダに対して敬意を払うようにしている。お客様から満足は得られていない面もあるかもしれないが、少なくとも長期間に渡って業務の根幹となるシステムを動かし続けているのだ。この部分は、コンサルタントには逆立ちしても敵わない実績なのだ。悪いところを見つけるのは意外と簡単だが、むしろ「良いところ」もしっかりと見極めるようにしている。

 要は否定から入るのではなく、まずは肯定する態度をしっかりと見せて、この先前向きな提案をしてくれることへの期待を伝えることが重要だと思う。少なくとも対決姿勢で接すよりはよい結果を得ることが出来ている。

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